床を断熱することは、床下の冷気を直接床面に伝えないという意味では効果があります。
江戸時代に、造られた「桂離宮(京都)」の床が二重構造になっていて、その間に六寸程度(約18cm)の厚さで、断熱材の役割をする「もみがら」が入っていたということです。 床の断熱は、床暖房や暖房カーペットを設置する場合、熱を逃がさないという意味で必須条件となりますが、断熱材の目的は熱を遮断することです。断熱材自身は暖かさを発しません。誤解しないでください。ですから床下に断熱をしても、暖房をしていない床は冷え切っていることに変わりはありませんので床下の断熱だけでは問題は解決されません。そのような意味で、床下空間と断熱材で仕切るのではなく、床下の空間を室内のそれに近づけるために、基礎に断熱材を施工し、かつ換気システムで室内で暖められた空気を床下へ取り込む必要があります。それは床下を断熱するよりも効果があります。